フィボナッチとは?
レオナルド・フィボナッチ。数学者です。
しかしトレードにおいて、フィボナッチとは
フィボナッチ数列を応用して作成されたトレードツールの事を言います。
また、「フィボナッチ」とだけ言えば主に「フィボナッチリトレースメント」の事を意味します。
フィボナッチのツールはもちろん他にも沢山あり、
これまで「フィボナッチチャネル」「フィボナッチファン」「フィボナッチエクスパンション」「フィボナッチアーク」「フィボナッチタイムゾーン」などを使ったトレード手法を教えて来ました。
このページではこれらのツールを(簡単にですが)全て説明してみます。
なお、スリースタータードットジェーピーでは10年間これらのツール(フィボナッチ・ギャン)の使い方を教えて来ました。
著書;「極意書 フィボナッチトレーディングの進化論」
フィボナッチを使ったトレード手法の色々!!
という事でこのページでは
「フィボナッチを使ったトレード手法」について書いて行きます。
「フィボナッチ」とだけ言えば「リトレースメント」というのが共通認識ですが、他にも沢山ありますよ。
アーク、タイムゾーン、エクスパンション、ファン、チャネルなど。
まずは基本からです。
最初はフィボナッチリトレースメント。そして、それ以外のツールについてもご説明します。
フィボナッチリトレースメントの基本
リトレースメントの比率
フィボナッチトレーディングの、最初の段階で設定すべき数値は次のようになります。
- 0(チャートでポイントする高値安値)
- 0.236
- 0.382
- 0.5(真ん中。5割戻し)
- 0.618
- 0.764
- 1(チャートでポイントする高値安値)
- 1.272
- 1.618
- 2.618
- 4.236
です。
もちろんまだありますが、基本的なものはこの通り。
あくまでも最初の段階で使う設定値ですのでご注意下さい。
0.764か876か論争
チャート上で、0.786となっている場合は「0.764」に修正して下さい。
0.786が0.618の平方根なので使うというトレーダーもいます。しかし、値動きは上にも下にも行きますよね?
例えば、FXでは相手国から見たら単純に上下が逆。この点からも「下落だけ23.6%で(笑)上昇は78.6%」というのは理に適っているとは言い切れません。何より使いにくいですよね。
この考え方は完全にナンセンスです。
黄金律論争
よくあるフィボナッチの説明で『1 1 2 3 5 8 13・・・』うんたらかんたらで割合が1.618や0.618になる。というような解説があったり、花びらの大きさが黄金律で、モナリザが黄金律で、なんか神秘的だから(笑)チャートもその値位置に収まる。
?
というような解説があったりします。
ただ、言わせて頂くとどうでも良いです。トレードにおいて大事なのは「反応する割合」だけですから。どのトレーダーも、黄金律だから買っているわけではありません。
トレードのフィボナッチはトレーダーの買い場。
「フィボナッチの割合戻って反発するのがいつもの事」だから、それを利用して利益を上げようとする。そのトレーダーの数が多ければ反発する。
ただそれだけが真実です。
以上2つをまずは認識しておきましょう!
- フィボナッチトレーディングに黄金律や、フィボナッチ数列の正しさはどうでも良い。必要なのは相場で反応する値位置と意味。
- 0.764と0.786。どちらでも良いが、上下逆さまでも機能するのは0.764。どちらも入れていないでフィボナッチを語るのは論外。
フィボナッチを使ったトレード手法
割合に基づいてその「戻り」を狙うのがフィボナッチの基本的な戦略になります。
戻りというのは、「上昇していたら↑ その後下落する↓」という事。
フィボナッチで指値しておこう!
戻りの割合がフィボナッチになる事が多いので、指値を置いておくか、成り行きで買う事ももちろん出来ます。
フィボナッチの良いところは割合=値位置なので、指値でも買える事。
どうせ「ある割合戻ったら買う」、のであれば指値で十分ですよね?
例えば、天井から「0.618」の値位置へ戻る。
これを3割戻しと言います。
例;1000円へ上昇したなら、618円です。(1000*0.618=618)
その値位置が自動的に算出されてチャート上へ表示されますので、
戻りが入るであろう「3割戻し」に買いの指値を置いておくのです。
ただし、いつも3割戻しで跳ねるわけではありません。
3割戻しの具体例(チャート)
これが3割戻しです。3割戻しとは「61.8%または38.2%へ戻して反発する値動き」の事を言います。
これだけしか知らないトレーダーがどうやら、極めて多いようです(笑)。それではさすがにフィボナッチを使いこなせているとは言えません。
では次のようにしてみたらどうでしょう?
5割戻しのチャート(具体例)
直近から引いた場合、これは5割戻し(半値戻しとも言う)です。
選んだ高値安値が違えば、3割戻しではなく5割戻しだった・・。そうであれば、3割戻しで買うという戦略は鵜呑みに出来ませんよね。
最初のチャートで、3割戻しだった値位置には他に何があるのでしょう?
必ず、「なぜその値位置で反発するのか?」という理由を複数持っている必要があります。
他に強いラインがあれば、2つの意味で反発する理由になるからです。
3ステップで分かる!簡単フィボナッチトレード
まだまだ前提知識の話ですみません。
まず、覚えておかなければならないのは「フィボナッチとダウ理論はセット」だという事です。
ダウ理論と合わせる
ダウ理論の中の有名な『トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する』というもの。
ここから「高値が切り上げ続け、安値が切り上げ続ける限り、上昇トレンドは継続している」という認識が出来ました。(当然ご理解頂いているでしょう)
このセオリーで行く限り、注目しているのは「高値と安値」。平均値ではありません。
高値安値が切り上がり続けるなら買う、というのであれば
「移動平均線が下向きだろうと切り上がっていれば買い」という事になります。
高値安値のジグザグ(zigzag)とフィボナッチは相性が良く、ダウ理論とフィボナッチだけを知っていればトレードは出来ます。
なぜならトレンドはダウが教えてくれて、買い場はフィボナッチが提供してくれるから。
3割戻しで買ってみるとしたら?(押し目買い)
では先ほど学んだ3割戻し(61.8%で跳ねる事)を検証してみましょう!
ダウ理論と合わせて考える、と次のようになります。
安値と高値が切り上がっていれば買い → 高値が切り上がった → 3割戻ったら買う!
上昇トレンドが続いている時の3割戻しでただ買っていれば良い。
損切りは前の安値。
例えばこんな戦略もあります。※結構重要な話です
しかし、「3割で止まらなければ5割。5割で止まらなければ7割。それでも止まらなければ全戻し。」というのがセオリー。
トレンドの中期から後期(追随期~利食い期)でなければこの戦略を取るべきではないでしょう。3割戻しが機能するのは勢いがある時だから。
押しが深い時というのは、勢いはないですよね。
目標値で利食いする
買ったら、目標値で順番に利食いするのが得策です。
簡単にフィボナッチでトレードをするなら、この3段階。
- ダウ理論と一緒に考える
- 押し目買いのタイミングを待つ or 3割戻しなどに買い指値を置いておく
- 買ったら目標値で利食いする
目標値≒天底。
ほとんどの値動きは
何らかのフィボナッチまたはギャン(ギャンを使った投資法はこちら)の値位置で天底を作ります。
もしも『天底を取りたい!』と思われる場合は特に、フィボナッチを研究されると良いでしょう。
スリースタータードットジェーピーの手法なら、天底は容易に取れます。
そして、天底が分かるからこそ、利食い位置も分かります。
フィボナッチ大事典や値動きのルールなど、かなり役に立つトレード教材を販売していますので、そちらも宜しければご覧下さい。
天底はいつもフィボナッチで説明がつきます。
そして、天底が分からない人には、どの値段で買っても天井で売り抜ける事は出来ません。当たり前ですよね(笑)。
値位置が分かっていないからです。
エクスパンションの手法(EXPANSION)
この使い方はちょっとイレギュラーです(笑)。こうやって天底は見抜けるわけですね。
もちろんこの理由よりも、もっと明確な根拠があってこの値位置から下落しています。
しかし、エクスパンションと言うのは、このくらい簡単に反転を教えてくれるツールです。
フィボナッチを本当に理解していれば天底は分かりますが、そうでなければ下落してからようやく慌てふためく事に。
せっかくこの記事を読んでおられるので、エクスパンションくらいは今覚えておきましょう。
フィボナッチエクスパンションの使い方
基本的に、エクスパンションは上に伸びて行く時にラインブレイクで買って行きます。
※上のチャートは「ラインブレイクに失敗し、反落した」のを確認して売る方法です。
ラインブレイクか、押し目買いで使えるのがフィボナッチ エクスパンション。
詳しくは「極意書 STRATEGIES」という本が分かりやすいはず。
フィボナッチエクスパンションの記事はこちら
エクスパンションについて詳しくは次の記事をご覧下さい。
フィボナッチ ファンの手法(FIBONACCI FAN)
エクスパンションだけではなく、フィボナッチファンを組み合わせましょう。
組み合わせるとその値位置やタイミングから跳ねる確率を上げてくれます。
ファンで支えられて、エクスパンションのラインをブレイクしたなら2つの意味で買い。
このチャートは先ほど(2つ前のチャート)のナスダック市場が天井へ向かう時の押し目で、いつもそうなのですが、分かりやすく買い場を提供してくれています。
ファンを割れなければ、買えば良い。
ファンを割れてしまえば、続落の危険性があります。
フィボナッチファンの記事はこちら
フィボナッチファンの詳しい話は、こちらの記事をご参考にしてみて下さい。
フィボナッチ タイムゾーンの手法(TIME ZONE)
さて、タイムゾーンの引き方ですが、MT4とTradingviewでは異なります。
MT4での引き方は、フィボナッチ大事典でご説明してあります。上のチャートはTradingviewです。
Tradingviewでは、0 1 2 3という適当な(笑)、普通のフィボナッチ数列が数値となっていますので(変更は可能ですが)、普通に等倍と考えて頂ければ幸いです。
この数値で行くのなら、単純な方が良いでしょう。
安値と安値を結んで下さい。
先ほどから出てくるナスダック市場の天井もこのタイミングでした(週足レベルで)。
【動画】フィボナッチタイムゾーン
本来は、フィボナッチ数列を使って2つから4つ引くのがセオリーですが、初期のTRAIDINGVIEWの設定値ではこの方が良いでしょう。
動画では週足で引いてあるので小さな数値しか使えませんが、1時間足などでは89までの大きな数値のフィボナッチ数列を使用出来ますよ。
※この動画では2002年の安値と2016年の安値を基準に引いてあります。
フィボナッチ アークの手法(ARK)
これがフィボナッチアークです(FIBONACCI ARK)。アークは円弧を描きます。
波紋のように広がるラインはあまりにも美しく、天底やら何やら全てを教えてくれるような気になりますよね(笑)。
会員様の中でも、このアークでトレードされている方もいるようです。
しかし私個人の考え方で言えば、教えておいて何ですが、アークは実用性に欠けます(笑)。
次の動画で理解されるはず。
動画「フィボナッチアークの盲点」
要するに、フィボナッチアークの問題点は「スケールを変えるとずれる」という事です。
これは大問題ではないでしょうか?
スケールを固定すればフィボナッチアークは使えます。
ただ、私はスケールを変えますし、時間軸も変えます。日足にしたり、4時間足にしたりします。あなたもきっと、ちょこちょこ変えているはず。
「スケールを変えてしまえばラインが変わるツール」は使えません。
私自身はこのように認識していますが、「縮尺変更なしで利用しよう」という方もおられるでしょう。
それでも宜しければ、フィボナッチ大事典で教えています。
※最近の教材では「アーク、タイムゾーン」はその精度の低さから省いています。実際の売買ではミラクル狙いに近いですね(笑)。
フィボナッチ大事典のコンセプトは、フィボナッチのあらゆる引き方を教えるというもの。
アークもタイムゾーンも、エクスパンションも、ファンも、チャネルもリトレースメントも、この中に含まれています!
チャネルの手法(CHANNEL)
フィボナッチチャネルは、トレンドの継続と終了を教えてくれるツールです。
通常の平行チャネルとは異なり、一度引けば、トレンドが終わるまで機能し続けます!
普通の平行チャネルでは「チャネルを割れても上昇する」でしょう。当たり前です。たった2本のラインで分かるはずもないのですから(笑)。
今後、チャネルを引く時は、「フィボナッチ チャネル」を引くようにして下さい。
設定値が難しいですが、フィボナッチの数値設定に詳しくなれば、フィボナッチチャネルは正しく引けます。また、「組み合わせるツールと引くポイント」もかなり重要です。
チャネルを理解すれば、トレンドフォローをする時にかなり有利にトレードを進められます。
分からない場合は、教材をご覧下さい。10年間の研究で分かった正解を教えています。
フィボナッチチャネルについての記事はこちら
【代表的作品】フィボナッチのトレード手法
フィボナッチの引き方を全部伝えたい!、という想いから作成した教材。
それがフィボナッチ大事典です。
フィボナッチ大事典ではフィボナッチチャネル、フィボナッチエクスパンション、フィボナッチタイムゾーン、アーク、ファン、リトレースメントの使い方・引き方を余すところなくお伝えしました。
※最新版の手法(デイトレード手法~年の目標値など)を除く。
6つの動画教材を一つにまとめた、良いところ取り!
計25時間。大容量の動画パッケージ。
フィボナッチ大事典とギャン大事典のセット+マインドセットPREMIUM
まとめ
フィボナッチの使い方は色々あり、ツールの種類も色々あります。
一般のトレーダーは残念ながら、フィボナッチリトレースメントの3割戻しくらいしか知りません。
しかしながら、天底も押し目も、ほとんど転換点はフィボナッチの何らかの手法で分かります。
移動平均線を使った単純なトレンドフォローをする以外では、フィボナッチを使わない手は無いでしょう。
フィボナッチを極めたトレード手法があなたの利益に繋がるなら幸いです。是非、色々と記事を読んでみて下さい。
フィボナッチ大事典も2013年の教材ですが、内容はアップデートされています。
また、今では最新の教材が幾つもあります。
スリースタータードットジェーピーで一番の教材は「勝ち方実戦編フリーパスプラン」です。こちらも内容をチェックしてみて下さい。