フィボナッチ チャネルと平行チャネルの違い
フィボナッチチャネルと平行チャネルの違いや、基本的な引き方使い方をご説明します。
フィボナッチチャネルというのはトレードのツールで「fibonacci channel」と英語では書きます。このツールは斜めのラインを複数同時に出す事が出来ますので、たった一つの引き方でその相場のトレンドを表す事が出来ます。
多くのトレーダーが使うのは「平行チャネル」というものです。平行チャネルは2本のライン。
簡単に引けてそれなりに役には立ちますが、この不完全なツールでトレンドは残念ながら分かりません。※2本しかないからね(笑)。
この記事を読んだ後、
チャネルを引く時は「フィボナッチ チャネル」を引くようにしましょう!
それにより、あなたと他のトレーダーとの間にアドバンテージが生まれる事になります。
フィボナッチ チャネルのメリット
- 平行チャネルでは取りこぼしてしまう、押し目・戻り売りポイントを予め察知出来る
- トレンドが終わった時、そのサインが得られる(重要)
- チャネルブレイク後に再度進み始める瞬間が分かるため、伸びるタイミングで買える
重要なポイントは、フィボナッチチャネルではラインを”複数”表示可能であり、「トレンドの角度、トレンドの強弱まで理解出来る」という点にあります。
【フィボナッチチャネルのデメリット】
ラインが多いため同時に引く数は1つか2つまでにしておかないとチャートが見にくくなるという点。引きすぎに注意しましょう!
フィボナッチチャネルの設定方法(MT4)
MT4での引き方は、次の動画をご参考にして下さい。
フィボナッチチャネルの設定方法(Tradingvew)
Tradingviewの場合はこちら。MT4とTradingviewでは数値設定が若干異なりますのでご注意下さい。
チャネルの基本的な引き方
まずは平行チャネルの引き方をマスターしましょう!
「フィボナッチチャネル」は平行チャネルと同じように引くと上下に機能するラインが自動的に引かれるというものですので、まずは平行チャネルを引けるようになっておく必要があります。
例えば図のように天底から引き始めます。
- 天井を1点目とすれば、次の高値が2点目。3点目は1点目と2点目の間にある最安値に合わせます。
- 底を1点目としたら、2点目は次の安値。3点目は?その間にある最高値に合わせます。※ですので、図の3点目の引き方は間違いです!一つ前の高値に合わせましょう。
しかしながら、天底から引くの?という問題があります。天底から引く、というのは完全に不正解とは言いませんが△です。
チャネルはどこから引くべきか?
天底から引く方法もありますが、本当に機能する・毎回使えるチャネルの引き方はそれではありません。
なぜなら、天底の押し目が深かった場合、そのチャネルの角度はとても浅いものになってしまい、使い物にならないからです。
また、急な角度が出ていても天底から引いた場合は使い物になりません。底から急騰した場合にはもう使えないというわけです。
天底では「角度が急すぎたり、押しが深く角度が浅すぎる」といった問題が度々生じるからなのですね。
切り下がった高値(2番天井)から下へ引くか、切り上がった安値(2番底)から上へ引く。
そうすると、トレンドに沿って角度のあるラインを引く事が出来ます。
チャネルは天底から引くのではない、と覚えておいて下さい。
平行チャネルとフィボナッチ チャネルの引き方【正解例】
フィボナッチチャネルの正しい引き方
底値ではなく、切り上がった安値から引いています。
※平行チャネルは青色のライン、フィボナッチチャネルは青色のライン+緑色のライン(薄い方)※濃い緑色は分かりやすく後から描いたものです。
この図で、注目すべき点は2つあります。
- チャネルブレイク後の押し目買いポイント
(上から下へ引いたチャネルへ押し目を付けて反発) - フィボナッチチャネルの上昇の目処
(下から上へ引いたフィボナッチチャネルの上辺で反落)
平行チャネルだけではなく、フィボナッチチャネルのラインが機能しているからこそ、そうなります。
フィボナッチチャネルであれば
チャネルの最終ラインブレイクで押し目買いが出来て、上昇から下落に転じるポイントでは売れます。
平行チャネルの間の売買ポイント?
フィボナッチチャネルなら、平行チャネルの間の反発ポイントも分かります!
この相場はユーロドルの5分足(先ほどのチャートは4時間足)ですが、
トレンド途中での買い増しもチャネルを見ながら成功しています。※実際にこの時行った売買において。
まとめ
- フィボナッチチャネルにすれば様々な反発ポイントが分かる
- 平行チャネルではエリアが狭く、見過ごしてしまう値動きが多い
以上の事からも平行チャネルよりフィボナッチチャネルを使用される事をオススメします。
ラインの数が多い分、設定値への理解も必要なのがフィボナッチチャネル。
目標値はその他のツールを組み合わせた方が良いのですが、チャネル自体としては上下に設定したラインが目処になります。
最近は上の設定値を小さめにして教えています。
その方が分かり易く上昇の目処を掴めるからです。設定値はそれぞれが意味のあるライン(実際に機能するもの)にしておく必要があります。
他のどのツールと合わせて使うべきか、も決めておく必要があります。
スリースタータードットジェーピーでは現在「フィボナッチリトレースメント」との組み合わせを推奨しています!
フィボナッチチャネルの裏の使い方とは何か?
実は、フィボナッチチャネルの使い方は一通りではありません。
「トレンドの規模」という事を考えれば少し使い方のヒントになります。
裏の引き方はこれ。
平行チャネルではなく、「フィボナッチチャネルの正しい使い方・引き方」と何か?
例えば、4時間足の上昇と30分足の下落。どちらの規模が大きいかと言えば当然4時間足の方です。
「4時間足の上昇トレンド途中に、30分足の下落トレンドが発生した」と仮定しましょう。
この時、30分足の下落が終わるタイミングはどうやったら分かるのでしょうか?※この考え方はフィボナッチファンにも応用出来ます。ファンについてのまとめはこちら
次のイメージ図をご覧下さい。
平行チャネルもフィボナッチチャネルも、「トレンドに乗るため」に引きますよね。大きなトレンド。そして小さなトレンドが図の中にあります。
- 左の図;先ほどの例の4時間足と30分足をイメージしてみましょう。
4時間足上昇中に30分足の下落トレンドがあるとして、その下落を抜けたらどうなる? - 右の図は上昇から下落への転換です。
ラインブレイクでトレンドが転換します。
トレンドの転換は平行チャネルではない!
トレードは基本的に買うか売るか。トレンド方向さえ分かれば何とかなる事が多いですよね。ただ乗れば良いわけですから(笑)。
しかしながら、チャネルを割れたらトレンド方向が変わる?
本当にそうでしょうか。
平行チャネルを割れても、フィボナッチチャネルで上昇する!
一般的な平行チャネルを割れても、そんな事は何の関係もなく上昇する事があります。
なぜでしょう?フィボナッチチャネルで反発するために上昇するのです。
たとえ平行チャネルを割れても、まだフィボナッチチャネルがある。
通常の平行チャネルは誰でも引けて、皆が知っています。
誰でも分かるところで反発するほど簡単なら、それに越したことはないですが(笑)。
そう甘くないですよね。
誰も知らないようなところで反発する。
そしてそれは、フィボナッチチャネルの最終ラインだったりする!というわけ。
トレンドの継続、転換を間違えないために追記しておきました。
チャネルを割れたらトレンド転換するけれど、それは平行チャネルの事ではありません。ご注意下さい。
動画『フィボナッチチャネルの表と裏』NEW!
フィボナッチチャネルについてのまとめ動画を作成しました!
この動画では、改めて
フィボナッチチャネルを表も裏も含めてまとめ直しました。
ごく短時間でチャネルへの理解が最大限に深まり、頭の中で整理されるでしょう。
この動画は『勝ち方実戦編フリーパスプラン』で視聴出来ます。
フィボナッチチャネルを使ったトレード手法
- 『値動きのルール2』(動画とテキスト)
- 『極意書 STRATEGIES~20の売買戦略~』(本)
フィボナッチチャネルは既に、トレード手法(1)としてもトレードルール(2)としても完成されています!
リトレースメントと併用して、トレンドフォローをする戦略です。利食い目標を加えると本来の性能を発揮するでしょう。
値動きのルール2はフィボナッチチャネルとリトレースメントを合わせて使うトレード手法です。
トレンドの継続をフィボナッチ チャネルで見ながらリトレースメントを利食い目標にしてあるので、指値でも利食い出来ますし、トレンドが崩れたらやめる事も出来ますしね。
このスタイルが最高です!
本の方では「トレード手法→トレードルール」にまで完成させてあります。レベルとしてはこちらの方が高く、内容は深いです。