2023年FX/CFD年間展望 ドル円・日経平均はどうなる?
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

新年の挨拶だけでは面白くないのでタイトルの通り、「2023年の値動きのポイント」を考えてみたいと思います。
さて、2023年はどんな相場展開になるのでしょうか。
フィボナッチリトレースメントによる簡単な相場分析を後半で、前半は金利の変化から想定される値動きについて考えてみます。
まずはファンダメンタルズとしての状況を整理してみましょう!
米国金利と日本の金利差は縮小するのか?
一番重要なポイントは金利差です。
果たして10年債利回りを多少いじったところで、金利差は縮小するのでしょうか。
少なくとも政策金利の差は歴然としています。しかしながら、相場は先を読んで動きますので、日本の10年債利回りが久しぶりに動き始めたという事で年末は大きく日経平均が売られました。
日銀総裁について
次は日銀総裁の任期が終わり、正式に4月から新総裁になる前後のタイミングが注目されそう。
ポイントは
- 次の総裁が打ち出す金融政策が何か。
- 前もって次期総裁が公表されるか。
米国金利について
- 2022年末の米国政策金利は4.25~4.5%
- 2023年末の見通しが5.1%(現状)
- 日銀の政策金利はずっと-0.1%
米国の株価指数は買い時か?日経平均への影響は?
米国金利としては、まだ利上げが終わったわけではなく、今のところFRBが『2023年に利下げはしない』という方針を打ち出している以上、特段米国の株価指数を買う理由はありません。
日経平均株価は昨年、米国株価指数(特にナスダック100)につられて動きやすい傾向にありました。
今年もこの傾向が続くのであれば、うかつに「安いから買う」というトレードはリスクが高いでしょう。
FXの米ドル絡みはどうなる?ドル円とユーロドル
2022年のようにとんでもない勢いで『政策金利を上げて行こう!』というわけでもないので、
「一方的にドル円が買われてユーロドルが売られる」という昨年のような展開も考えにくい状況です。
とは言えロシア ウクライナの問題から、特に欧州の地政学的リスクは拭えません。
また、NATOや米国の出方によっては核戦争に発展しかねないという不安からも、市場全体として『イケイケ』のリスクオンにはなりにくい。
これが大体、2023年初めの状況です。
テクニカル分析として2023年を考える
ざっくりと簡単にご説明します。フィボナッチの値位置で考えてみましょう。
年足はTradingviewの有料プランでしかあまり見る事がないチャートですから面白いはず。



テクニカル分析で見た日経平均
一番お伝えしたい事は「2022年にこれまでになく暴落したナスダックもまだ高値圏」だという事。
まず大前提として、ナスダックが10667を割れ、8782を目指す値動きにならない限り(10667を割れない限り)は高値圏での持ち合いという形になります。
そして、ナスダックが5割戻し(10667→8782)をしなければ、日経平均も高値圏での持ち合いになる可能性があります。
日経平均の場合、同じようなラインでは、25075~27725。
もう少し正確に言えば、日経平均はかなり高値圏に位置しています。21590円まで下落して初めてナスダック100と同じ程度下落した事になります。
「(ナ)10667と(日)25075。この2つを割れるか。(ナ)13000と(日)27725へ売り場を作りに行くのか。」
持ち合いエリアを抜けるか、という観点です。
このように考えると、一年という大きな期間も(とてつもなく)シンプルになります。
テクニカル分析で見たドル円
ドル円は128円~140円というエリア。そして、122円~134円というエリアに分かれています。
1990年の高値から考えるか、2011年の安値から考えるかによります。2023年は値位置が近いので両方を考えるべきでしょう。
「134円と140円の抵抗線、122円と128円の支持線がある。」というイメージでもOK。
ドル円をもう少し違った手法で分析すると次のようになります。
→Tradingviewでの投稿「ドル円、そしてドルインデックスの2023年を考える」

師走で時間もないと思いますので
「ドル円とドルインデックスの類似点」についてだけ書いておきます。
来年になって、何かのヒントになれば幸いです。ドルインデックUSDOLLARとドル円のチャートがほぼ同じです。
チャートの矢印はドルインデックスからドル円へ、そのままコピーしただけ。
まずは、ドルインデックスの安値、12813を割れるかどうかが重要ですね。
ドル円に当てはめると130.391になります。ここを割れた場合は下落が決定します。
ドル円、そしてドルインデックスの2023年を考える Tradingview投稿2022/12/27
年始にドル円はその値位置を割れており、ドルインデックスはまだ割れていません。
ドルインデックス(USDOOLAR)は「米ドル対、円・ユーロ・ポンド・オージードルの4つを25%ずつ比較した指数。
他国通貨を含んだ米ドルの相対的な価値変化により、今後の値動きの方向性も定まって来るでしょう。
※執筆時点ではまだ1月3日昼で、ユーロドルもほとんど動いていません。
2023年FX/CFD年間展望まとめ
という事で、まずはざっくりと(本当にざっくりとですが(笑))大きな流れを考えておきましょう。
特に一番キーになりそうな「値位置」について。
テクニカル分析で値動きを考える方法
実際にはここまで簡単には考えず、4時間足・日足で正確な値位置とラインブレイクやチャートパターンをセオリーに当てはめて、幾つかのシナリオを構築しておく必要があります。
しかしながら、この記事では誰でも分かる常識の範囲内で書きたかったので、年足の単純なフィボナッチのリトレースメントによる値位置を載せておきました。

シナリオ構築とは「Aという動きをしたらBという行動を取る」、「Cという値動きならDという行動(例えば見守る・次のエントリーまで待つ)」というような事です。
ファンダメンタルズで値動きを考える方法
ファンダメンタルズとしての2023年は、
2022年のような「一方的な米国金利上昇!」というテーマではないでしょう。

上昇→停滞→下降の内『停滞に近い金利動向になるか、停滞→下降へのステップを踏むか』。このどちらかによって、株価指数が持ち直せるかも変わってくるはず。
また、米国金利プラス「日銀がどう金融政策を打ち出すか」にも注目が集まりそうな一年です。
前述した通り、現状は米国金利の2023年末見通しが5%近く、『停滞(少し上昇)』という予定。
そして、年前半はおそらく『日銀の何砲が飛び出すのか(笑)』という急変によるリスク、恐怖とも向き合う事になります。
戦争関連のリスクに加えて、日米の要人発言や政策の方針転換に気を配りながらトレードを続けて行く必要があるという事。
多少難しい状況ではありますが、最悪でもありませんね。想像が付く部分も幾つかあったのではないでしょうか。
世界情勢や政策の変化と、チャート上の値位置を合わせて考えて行きましょう。
※分かり易くするため、難しい用語を使用しないように書いてあります。また現段階においての情報です。気になった部分はご自身で再度情報を収集してみて下さい。
2023年のFOMCとCPIの日程
相場分析ブログにFOMCとCPIの表を載せてあります。年間の経済指標スケジュールを考える際に、こちらもご利用下さい。
2023年はこの相場分析ブログもさらに役立つような仕様に変更する予定です!お楽しみに。
詳しくは動画「年間展望2023」で!

「年間展望2023」は3つの動画(1時間半以上)で構成されています。今回のようなざっくりとした話ではなく、深いところまで分析した内容になっています。
実際にはフィボナッチリトレースメントだけで分析するわけではありません。エクスパンション、ファン、チャネル、そして一番年始に役立つのが「年の目標値」という手法です。
詳しくはこちらをご覧下さい。
それではまた。素晴らしい一年にしましょう!